武者ラボ代表の武者 圭（むしゃ けい）です。よく企業名やペンネームと疑われることがあるのですが、れっきとした本名・戸籍名です。
私は生まれつき特定疾患に認定されている既往症があり、それが原因で難病を含む多数の病気を併発しています。これだけでは相当にがんばって過酷な運命を乗り越えてきたように聞こえるかもしれませんが、本人はいたって「普通」にあるように生活してきました。
私は自分の障害を否定しているわけではありません。障害者の中には自分の障害を前面に打ち出す人、反対にできる限り隠そうとする人、個性だと言いつつ頑張っている人、その他いろいろいると思います。
私の場合は、「私は私」であって、その中にいろいろな障害があると考えています。障害のない人にとって、いきなり障害のことを出されても理解できないでしょうし、「バリアだ！」「障害は個性だ！」と言われても困るだけだと思います。
みんな、いろいろな個性を持った「同じ人間」です。そこから始めないと本当の対話はできないと思いますし、お互いに困っていることや価値を感じていることを共有できないとも思います。
「ユニバーサルデザイン」は、ロナルド・メイスが福祉やバリアフリーに対抗して「できるだけ多くの人が可能な限り同じように」生活することを目指して定昇した理念です。障害やバリアを感じないようにデザインするのが目的ですから、バリアや障害を価値づけた時点でユニバーサルデザインはあり得ないわけです。
私はユニバーサルデザインのデザイン理念を最も大切にしたいと思っています。そして、一人一人が自分の個性を大切に生きられ、お互いにそれを認め合える社会になればと願っています。