2018年7月24日は、土用の丑でした。1日遅れにはなりましたが銀座に来たこともあって、7月25日の昼食はウナギにしました。

香ばしい匂いに誘われてお店に入り、前菜と鰻重注を注文しました。しばらくすると店員さんがきて、なにかを置いてすぐにいなくなりました。

「お茶とおしぼりです。」

おしぼりで手を拭いてお茶で口をしめらせつつ待っていると、また店員さんがやってきました。

「ウナギの塩焼きです。取り皿を置いておきます。」

ここで、はたと気づきました。

(この店員さん、私にさり気なく説明しているのでは?)

前菜を食べ終わるころ、待望のウナギがやってきました!

「お茶、いったん退けますね。鰻重のお盆の左上に入れます。・・・・・・、おゆっくり。」

鰻重

おみごと!素晴らしいの一言、感動しかありません!

視覚障害者に対するマニュアルや対応講座では、食事膳の説明を「クロックポジション」を用いると説明しやすく理解されやすいとされることがほとんどです。クロックポジションとは食器やお盆を時計の文字盤に見立てて、なにが何時の方向にあるかを説明する方法です。

クロックポジションを使った説明方法は、おそらく外国から学んだ方法です。実際、洋食の食器はほとんどが円形で、クロックポジションによる説明にとてもよくなじみます。

しかし、和食ではさまざまな形の器があり、お膳やお盆は四角形です。鰻重のような和食でクロックポジションの案内をされると、四角のお盆なのにまたか、とげんなりします。

この店員さんが慣れていただけなのか、お店全体でなにか取り組んでいるのかはわかりません。それでも、最小限の言葉で最大限の説明の対応は、本当にすばらしかったです!!

そんな私が味にも接客にも感激したお店は、うなぎ徳 銀座店です。このような対応が、バリアフリーではない本当のユニバーサルデザインだと思います。